NYメディアの記事
NYで留学中だった小山田亮君が亡くなってから、8月21日で半年が過ぎました。
（写真：小山田亮君）
その節目の日だったということもあり、NYの報道機関であるGothamist、DNAinfo、Queensbridge.usで亮君の記事がでました。そのうちの一つ、Queensbridge.usの記事の日本語訳をご紹介します。（このQueensbridge.usのサイトは記事が探しにくいですが、ページの左、やや下のほうに"On the six month anniversary of a young man's death, the search continues for witenesses willing to testfy against the NYPD"というタイトルで載っています。)
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2013年2月21日、24歳の日本人留学生の小山田亮さんがNY市警の車両に撥ねられ亡くなった。ロングアイランド市クイーンズブリッジで道を横断している時だった。警察は、当時その車両はナイフを持って暴れている男がいるという通報を受けての緊急走行中で、赤色灯とサイレンを点けて走っており、小山田さんが道に飛び出してきたことが事故の原因と話している。
しかし、複数の事故の目撃者が報道機関に話した証言には警察の話との矛盾点が見られる。目撃者は、警察車両は赤色灯・サイレンは点けておらず、住宅街の道を走るには相応しいとは言えない速いスピードで走行していたと話していたのである。さらに近隣住民は、その警官はいつも無謀な走行をし、住民を危険にさらしていたと不満を漏らしていた。
現在、被害者遺族は事故について証言してくれる目撃者を探すと共に、NY市警に本当のことを話すよう呼びかけている。
「私たちはただ真実が知りたいだけなのです。」「かけがえのない家族の命を奪われ、その上NY市警は我々にその真相を知る権利を与えてくれません。これはとても不公平です。」被害者の母親である小山田千枝さんはこう話す。
そして「市警を監視するための第三機関が全く機能していないということに驚いています。これが世界中の人が憧れを抱いて訪れるニューヨークの現実なのでしょうか。」と続ける。
NY市警は未だ小山田亮さんの死に関する情報を、遺族、または一般にほとんど開示していない。この事故の鍵となる亮さんの検死結果、事件直前の映像を捉えているNYCHA(New York City Housing Authority、NY市住宅管理局)の監視ビデオを含むNY市警が捜査した物の詳細が公開されていないのである。また、これらの情報の公開をFreedom of Information Law (FOIL, 情報公開法)を通して要求したが、それもまだ回答を得られておらず、家族が(NY市警の)レイ・ケリー長官とマイケル・ブルームバーグ市長に宛てた嘆願書も無視されたままである。
今のところ、大きな成果は得られていないものの、遺族はニューヨーク市の市議会議員、州議会議員、国会議員に援助を求めたり、NY市警に小山田さんの死の真実を知るため、裁判手続きを始めたりしている。
遺族である小山田さんとその弁護人であるクリストファー・フィッツジェラルドさんは事故について証言してくれる目撃者を探している。そして各メディアにもその協力を求めている。
事故についての情報を知っている方は以下の連絡先までご一報願いたい。
電話：646-580-3489
弁護人であるフィッツジェラルドさんはこう話す。「小山田亮さんの件について、他人事だと思わないでください。」「小山田亮さんは誰かの愛する息子であり、弟であり、友人であったのです。彼に起きたことは、全ての罪の無い歩行者に起こり得ることです。事件の目撃者がこの悲劇に対して立ち上がり、証言のために名乗り出てきてくれることに、ニューヨーク全体が関心を持っています。」
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以上がQueensbridge.usに掲載された内容になります。
他のGothamist、DNAinfoに掲載された記事も内容はおよそ重複するのですが、Gothamistには「Gothamistが独自にFOILを通して（ナイフを持って暴れている男がいたという通報を確かめるために）事故があった近辺の911通報の記録を開示するように求めたが、返事は来ていない」との記載がありました。
早急に裁判で証言してくれる目撃者が現れることを祈ります。
（文責：AM）
