お母さんより
亮の死から一年半がたとうとしています。
私は…「亮のいない生活に少しずつ慣れてきました…」と言うと「立ち直りはや!」と言われそうですが、現実にはいなくなってしまった息子と常に一緒にいる感覚が私の中で育ってきた、そんな感じがしています。
2011年4月、亮は神戸市のボランティアの一員として宮城県石巻市を訪れました。
そこでSさんというお宅のがれき撤去を手伝いました。そして一年後、彼は再び石巻へ、その時撮ったがれきの中に咲く庭の花の写真を届けに向かいました。突然の訪問にも関わらず、Sさんご夫妻は昼食をごちそうして下さったそうです。
渡米前、彼はSさんご夫妻に宛てたお礼の手紙を書きました。その一部を紹介します。
そこで僕が学んだことは人のもつ「強さ」でした。
どんなに自分が辛くても、やるせなくても、お二人は僕たちにとても優しく接してくれました。僕はあの日、人はどんなに苦しい時でも人に優しくできる強さを持っているのだと強く感じたことを今でも鮮明に覚えています。そして、きっと僕の中にもその強さはあるのだと…
この手紙の下書きは遺品を整理していて偶然、彼が単語帳として使っていたノートの後ろのページに見つけました。亮らしい文章です。
亮、安心してね。あなたの心はみんなの中で生きているよ。
「おとん、おかん、おれの分も頼むで!」と彼の声が聞こえてくるようです。
今でも亮を忘れず、ブログを読んで下さって本当にありがとうございます。
そして書いてくださっている皆さんへ感謝を込めて。
小山田千枝
亮君の死から、今月の21日で一年半になります。
亮君のお母さんから、お手紙をいただきましたので、全文ご紹介しました。
写真は、亮君のカメラに残っていた石巻で撮った写真です。