NO MORE TRAGEDY

小山田亮はNYで語学留学中にニューヨーク市警のパトカーに撥ねられて、24歳の若さで命を落としました。遺族は亮の死に関する真実を明らかにするために、ニューヨーク市警とパトカーの運転手を相手に訴訟を起こしています。このブログでは亮の事故に関係する記事を投稿しています。ウェブサイトもご覧ください。http://oyamada.weebly.com/

NY市警の隠蔽を示す法廷書類

亮君の事故に関しての記事が出ました。

裁判所に提出された文書からは訴訟の経過が見られます。

 

 

 

亮君の事故後の警察の不誠実な対応が、訴訟の過程で少しずつ明らかになっているようです。以下、記事の訳です。

 

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先日裁判所に提出された書類には、昨年、ダレン・イラルディ警官がクイーンズブリッジで24歳の小山田亮君をパトカーで撥ね、死に至らしめた後、NY市警は故意に証拠を破壊し、事故の適切な調査を怠り、そして「隠蔽」を謀ったとの記述があった。

 

事故現場に応答した警官達は、そこに集まっていた全ての目撃者を(事故を目撃した人の記録特定、証言聴取を怠り)解散させ、ブレーキ痕の測定をせず、イラルディの通話履歴調査により事故発生時に運転手に携帯電話使用があったかどうかについての確認も行っていなかった。

 

この書類は、法律の手続きの関係と、市に勤める職員には通常、裁判所による保護が適応されるため、一部白塗り(公開を避ける編集)にされている部分があるものの、NY市警が事故そのものを映し出した証拠となるビデオ映像を破壊した事を示唆している。

事故現場付近の監視カメラで撮影されていたビデオ映像は、4台の警察車両が事故現場に近づく様子を映し出してているが、NY市警は、ー途中白塗りー どの車両がイラルディの警察車両か識別をする事を不可能にしている。ビデオ映像の断片を見ることは不可能であり、ー白塗りー どうして事故そのものが省かれているのか ー白塗りー 不思議ではない。

 

 

小山田さんの弁護士であるスティーブ・ヴァカロ氏による法廷書類では、事故直後にイラルディと彼のパートナーが、NY市警の内部調査部署により質問をされた際、イラルディ以外では唯一の事故目撃者であるカーマン警官が自分の証言を変えた、という事も書かれている。

 

ヴァカロ氏は、この記事へのコメントを控えているが、ここには市から提出された内部調査部署の記録も含まれている。しかし、この記録も白塗りにより編集されている。

 

NYPDは事故の後NYタイムズに、イラルディは家庭内暴力の通報に対応し、緊急走行しており、赤色灯を点けていたと伝えている。

しかし小山田さん家族は、無線記録や市から提出された証拠が、イラルディは緊急通報へ配備されていなかった事や、彼は誰にも緊急通報に向かう事を伝えていない事、NY市警の別の二つのユニットがその時既にその通報対応に配備されていたという事を示している事について指摘をしている。(また、通報現場では、その通報内容が起きていたということは確認されていない。)

 

裁判所の資料は、イラルディの運転記録に問題があったこと、またNY市警がそれに対し、(亮君の事故より以前に)問題を起こした後、イラルディに何の処分もトレーニングも行っていなかったことを示している。

 

「原告は ー白塗り編集ー に関し、氷山の一角のような証拠しか受け取っていない。」

「訴訟の現段階では、被告が ー白塗りー に関する情報を、原告よりも多く保有していることは明らかである。」

 ヴァカロ氏はその法廷書類でこう記している。

 

 

証拠の主要部分は、2001年のジョセフ・ゲイリー巡査の事件に類似しているかもしれない。ゲイリーはサンセット公園で、飲酒運転中に妊婦を含む3人の家族を轢き、死に至らしめた。裁判では、検事はNY市警が適切な事故捜査を怠り、何も写っていない写真を証拠として提出し、ゲイリーには飲酒テストを受けることを免除させていた事実が明らかになった。

 

デブラシオ市長のスポークスマンであるWiley Norvellは、メールで「訴訟に関してはコメントできないが、厳格な事故調査が確実に行われるようにすることが、行政にとっての優先事項だ。」と返答した。

 

事故があった区域を担当するJimmy Van Bramer市議会員は、「この事故は悲劇である。亮の死に哀悼の意を表する。裁判中の訴訟に関してコメントすることはできないのだが、ご遺族は、早すぎる死がどのように起きたのか、明解で透明性のある説明を聞く資格がある。」と声明文の中で話している。

 

市の法務部は、この件について一度もコメントに応じていない。

 

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この記事を読んで、どのようにお考えになりましたか。

 

亮君の事故後に、Youtubeに上がっていた事故直後の映像では、駆けつけた警官が集まっていた目撃者や地域住民に現場から離れるように言い、目撃者は「歩道には下がらない」と言い、争いになっていました。普通の事故なら、目撃者の連絡先を聞き、証言を集める事は事故の重要な証拠になるはずなのに、それを聞かずに解散させてしまうなんて、そして、その後に事故の目撃者に対し、証言を変えるように働きかけるなんて、言語道断・・・。

こんなことがまかり通ってしまうなんて、NY市警はどうなっているのでしょうか。

裁判が進む中でこの過ちを認め、同じことを繰り返さないよう組織改革が行われることを望みます。

 

皆さまのお考えになったことをコメントに残していただければ幸いです。