NO MORE TRAGEDY

小山田亮はNYで語学留学中にニューヨーク市警のパトカーに撥ねられて、24歳の若さで命を落としました。遺族は亮の死に関する真実を明らかにするために、ニューヨーク市警とパトカーの運転手を相手に訴訟を起こしています。このブログでは亮の事故に関係する記事を投稿しています。ウェブサイトもご覧ください。http://oyamada.weebly.com/

改善なく容認され続ける警察のあり方③

前回前々回の投稿では、警察による死亡事故の実例、そしてその件数が過去15年間減ることがなく繰り返されている原因を探りました。

 

日本に住んでいると、遠い国のことのように感じられるかもしれませんが、小山田亮君のご家族にとっては決してそうではありません。

今年4月に亮君のご家族はブルックリンの法廷で、新人警官に撃たれ亡くなったアカイ・ガーリーさんの事件の判決を聞くため、裁判所に行ったそうです。そこで他の被害者家族と活動をしている人に会い、人々が切実な思いを持っている事を改めて感じたといいます。(判決では、アカイ・ガーリーさんを撃った警官には5年間の保護観察と800時間の社会奉仕が言い渡されました。)

そこで活動をしている人がこう話していたそうです。
「もし自分の国で権力が暴走しあなたやあなたの友人の人権を脅かすような事があれば、Noを示す事は市民の機能だと私は思う。それをしないで大変な事になってきた歴史を私達は知っているから。あなたの国で、もしそういう事があればあなた達もそうするでしょう?」

また亮君のご両親に裁判の現状について質問した際にはこんな言葉が返ってきました。

「どこの国にも問題があり、不完全です。そしてどこの国にも良くしようと思って努力している人がいます。他の国の人も私達も皆、その過程にいるという事だと思っています。」

亮君の事故現場にペイントされた言葉が、one for allという言葉だったのを思い出しました。亮君の裁判とともに様々な現状を見る時、私自身も一市民として一日本人として何ができるのか、考えさせられます。

 

過去15年間、警察に殺された人の数は減少していません。それでも、私たちはあきらめずに声を出し続けていかなければならないのでしょう。10年後、20年後にこの現状が改善されていることを信じて。これからは、小山田亮君、アカイ・ガーリーさんのような若者の将来が奪われないように。

短く書く努力をしましたが力不足で、3回に渡る長い記事になってしいました。最後までお読み頂いた事に感謝致します。皆さん良い夏休みをお過ごしください。

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